小さなお子様をお持ちの保護者の方なら、きっと身に覚えのある光景でしょう。二人の子ども、一つのおもちゃ、そして突然あふれ出す涙。分け合うこと、順番を待つこと、自分の場所をめぐる衝突は、乳幼児期の日常の一部です。見ているとくたびれてしまう場面ではありますが、同時に、幼い子どもが出会う最も豊かな学びの機会の一つでもあります。Pegasusインターナショナル・プリスクールでは、葛藤を「すぐに止めるべき困った行動」ではなく、「教えるためのひととき」だと考えています。私たちの教師は、思いやりと自信、そして明確な目的を持って子どもたちの意見の対立に寄り添い、その一つひとつを、共感・コミュニケーション・問題解決を学ぶレッスンへと変えていきます。
なぜ葛藤は乳幼児期において自然で、価値あるものなのか
生後18か月から6歳ごろの子どもたちは、他者が自分とは異なる気持ち・願い・考えを持っていることを、ようやく理解し始めた段階にあります。おもちゃを取ってしまう子は「いじわる」なのではなく、ただ「貸して」と頼んだり、待ったり、交渉したりするための言葉や自制心が、まだ育っていないだけなのです。葛藤とは、まさにそうした力を練習する機会そのものです。小さな衝突の一つひとつが、忍耐・公平さ・他者を読み取る力を養う、現実の中での貴重な学びとなります。
大人が「早く分け合いなさい!」「ごめんなさいは?」と、あらゆる小競り合いを急いで収めようとすると、子どもは自分自身でそうした力を育てる機会を失ってしまいます。葛藤から遠ざけられた子どもよりも、葛藤の中で支えられた子どものほうが、しなやかな回復力を身につけ、友だち関係を保つ力も育ちやすいのです。だからこそ、当園の探究を軸としたカリキュラムでは、社会性と感情の育ちを、早期の読み書きや数の学びと同じくらい大切にしています。
感情のコーチング:問題を解決する前に、気持ちに名前をつける
子どもが問題を解決できるようになるためには、まず落ち着き、理解されていると感じられることが必要です。フラストレーション、嫉妬、怒りといった大きな感情は、幼い脳をいっぱいにしてしまいます。感情であふれている子どもには、どれだけ理屈を説いても届きません。ここから「感情のコーチング」が始まります。
教師はまず、子どもが自分の気持ちに名前をつけられるよう手助けします。「積み木が崩れて、とても悲しかったんだね。」「自分の番が来てほしかったのに、待たなければならなくて、悔しかったんだね。」感情に名前をつけることには、大きな力があります。子どもがその気持ちに気づき、それが自然なものだと理解し、少しずつ落ち着いていく助けになるのです。私たちは「大丈夫だよ」「泣かないで」と気持ちを軽く受け流すことは決してしません。その代わりに気持ちを受け止め、行動には穏やかな境界線を示し(「怒ってもいいけれど、たたくのはいけないよ」)、嵐が過ぎ去るまでそばに寄り添います。
問題解決と「関係を修復する言葉」を教える
子どもが落ち着けば、いよいよ考える準備が整います。教師は答えを押しつける代わりに、開かれた問いかけで問題を子どもたちに委ねます。「二人とも順番が来るように、どうしたらいいと思う?」「お友だちは今、どんな気持ちだと思う?」自分で答えを見つけることを信じてもらえたとき、子どもたちの発想は驚くほど豊かです。タイマーを使う、順番に使う、一緒に何かを作る、おもちゃを交換する——さまざまなアイデアが飛び出します。
私たちは「関係を修復する言葉」も教えます。心のこもった「ごめんね」とは、プレッシャーの中で無理やり絞り出す言葉ではなく、自分の行動が相手に影響を与えたと理解することです。ときには「大丈夫?」「何か手伝おうか?」と尋ねられるよう導きます。こうした小さな言葉は、繰り返し練習するうちに、本物の共感と長く続く友情の土台となります。それは、ナーサリーやキンダーガーテンの時期を超えて、子どもの一生を支える力となるのです。
Pegasusの教師が、どのように葛藤に寄り添うか
少人数クラスと低い教師対子ども比率のおかげで、当園の教師は子どもたちをただ引き離すのではなく、こうした場面で立ち止まり、しっかりと寄り添うことができます。典型的な関わり方は、次のようなものです。
- そばに寄り添い、落ち着く。教師は子どもの目線までかがみ、穏やかに寄り添いながら、みんなで一緒に深呼吸します。
- 何が起きたかを言葉にする。「二人とも、同じときに赤い車がほしかったみたいだね。」
- 一人ひとりの気持ちを認める。先に話した子や、いちばん大きな声の子だけでなく、どの子の声にも耳を傾けます。
- 問題解決へと誘う。「どうしたらいいか、試してみようか?」子どもたちがアイデアを出し合い、一緒に進む道を選びます。
- 修復と、再びのつながりを支える。気持ちの確認、一緒の遊び、やさしい仕草——それらが、友だち関係の仲直りを助けます。
これこそが感情のコーチングの実践であり、レッジョ・エミリアに着想を得た、三つの言語で育つ当園の環境の核心を映し出しています。ここでは、どの子も一人の有能な考え手として尊重され、英語・中国語・日本語で世界を探究していきます。この温かくゆったりとした雰囲気を、ぜひノベナ(Novena)にある当園のキャンパスで、じかに感じてみてください。KK病院のちょうど向かいにあります。
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